■2023年11月11日更新・情報を修正・追加
ご葬儀や法要において、菩提寺と関わりを持ちたくないという方々に支持されているお坊さん派遣サービス。
大手の小さなお葬式のてらくる、よりそうお葬式のお坊さん便などが有名ですよね。
しかし、結局どっちがいいのか、という疑問が生まれますよね。
■てらくるとよりそうお坊さん便、結局どっちがおススメなの?
■二つの住職派遣のサービス内容に大きな違いはある?
■登録しているお坊さんの質はどっちがいいの?
そこで、現役の住職がよりそうお坊さん便について、同じお坊さんという立場と経験から考察していきます。
- てらくると、よりそうお坊さん便のサービスや料金違いが分かり比較できる
- てらくるとよりそうお坊さん便、自分に合うのがどちらかわかり選択できる
- 現役住職ならではのリアルな意見を知ることができます
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てらくるとよりそうお坊さん便を比較
内容の比較
てらくるとお坊さん便、同じようなお坊さん派遣サービスとして有名ですが、具体的なサービスの内容にどのような違いがあるのでしょうか。
※実際に多くの料金比較サイトがありますが、2年も3年も前の情報ということもあったり、当サイトでは毎月料金に変動がないか確認しており、最新の情報となります。
項目 | ||
葬儀法要 | 〇 | 〇 |
年忌法要 | 〇 | 〇 |
お盆法要 | 〇 | ◯ |
戒名授与 | 〇 | ◯ |
対応宗派 | 主要全宗派対応 ※キリスト・神道系 | 主要全宗派対応 |
対応地域 | 47都道府県 | 47都道府県 |
提携お坊さん数 | 1300名以上 | 不明 |
ご自宅法要 | 〇 | 〇 |
こうしてみると、てらくるも、お坊さん便も、サービスの内容に大きな違いはないようですね。
次に、さらに細かい比較を見てみましょう。
料金を比較
まずは、お坊さん便とてらくるの葬儀式にかかるお布施の料金や内容を一覧にしてまとめてみました。
葬儀式の料金
火葬式・直送(火葬場での1回の読経)
項目 | (小さな火葬式) | |
料金 | 35,000円 | 80,000円 |
お勤め | 1日 | 1日 |
炉前読経 | ◯ | ◯ |
戒名授与 | +20,000円 | 含まれている |
お車代 | 不要 | 不要 |
てらくるの場合、プランに戒名授与が含まれているので、その分80,000円と料金が高く設定されていますね。
一方、お坊さん便のプランに追加で「戒名授与」をつけても55,000円なので、お坊さん便の方が25,000円安くなるということになります。
一日葬(告別式・火葬場での3回の読経)
項目 | (小さな一日葬) | |
料金 | 65,000円 | 110,000円 |
お勤め | 1日 | 1日 |
告別式読経 | ◯ | ◯ |
初七日読経 | ◯ | ◯ |
炉前読経 | 〇 | 〇 |
戒名授与 | +20,000円 | 含まれている |
お車代 | 不要 | 不要 |
御前料 | 不要 | 不要 |
火葬式・直葬同様に、こちらもお坊さん便の方が25,000円安くなる計算ですね。
家族葬・一般葬(お通夜・告別式・火葬場・初七日法要での4回の読経)
項目 | (小さな家族葬) | |
料金 | 140,000円 | 200,000円 |
お勤め | 1日 | 1日 |
告別式読経 | ◯ | ◯ |
初七日読経 | ◯ | ◯ |
炉前読経 | 〇 | 〇 |
戒名授与 | +20,000円 | 含まれている |
お車代 | 不要 | 不要 |
御前料 | 不要 | 不要 |
家族葬になると、料金の差が開きます。
お坊さん便の方が40,000円も安くなるので、料金だけでいえば、お坊さん便が圧勝という結果になりました。
初盆・新盆・お盆
項目 | ||
料金 | 35,000円 | 60,000円 |
読経 | ◯ | ◯ |
戒名授与 | +20,000円 | +20,000円 |
開眼・閉眼・納骨法要 | 無料 | 含まれている |
仮位牌お引き取り | 無料 | 含まれている |
お車代 | 不要 | 不要 |
御善料 | 不要 | 不要 |
年忌法要のお布施
項目 | ||
料金 | 35,000円 | 60,000円 |
読経 | ◯ | ◯ |
お車代 | 不要 | 不要 |
御善料 | 不要 | 不要 |
法要におけるお坊さん派遣サービスについては、内容はほぼ変わらないものの、お布施料金はやはり25,000円の差が開き、お坊さん便の方が安いという結果に。
戒名
戒名については、てらくるには含まれていますが、それ以外での追加オプションの場合という料金になります。
戒名 | ||
信士・信女、釋・釋尼 | 20,000円 | 20,000円 |
居士・大姉、院信士・院信女、院釋・院釋尼 | 60,000円 | 60,000円 |
院日信士・院日信女 | 160,000円 | 160,000円 |
院居士・院大姉 | 200,000円 | 200,000円 |
こうして比較してみると、戒名については料金に差がありませんが、全体的な派遣サービスについて料金の面ではお坊さん便が圧倒的に安いように見えます。
しかし、一般的なお布施などから考えるとどちらも確実に安いという事は言えますので、実際にお坊さん便やてらくるに問い合わせてみての対応等の感触も重視したいところですね。
- お坊さん派遣サービス、お坊さん便とてらくるでは、お坊さん便の方が料金は安い
追加料金
「基本的にお坊さん便」も「てらくる」も追加料金は掛かりません。
ただ、例外的に追加料金ではなく、別途料金が発生する場合がありますので、確認しておきましょう。
法要の場所を移動する場合
法要の場所を移動して、別の場所で法要を行う場合の追加料金は「お坊さん便」も「てらくる」も10,000円の料金がかかります。
「複数人の法要を同時にする場合」
複数名の法要をする場合は「お坊さん便」が10,000円、「てらくる」が15,000円かかります。(例・母の一周忌と祖父の13回忌を同時に法要する場合など)
「卒塔婆」が必要な場合
予約した後、お坊さんから連絡があるのでそれに従ってその時に金額をお尋ねください。
※卒塔婆(そうとうば)と仏塔のことを意味しますが、一般的には『追善供養のために経文や題目などを書き、お墓の後ろに立てる塔の形をした縦長の木片のことを指します。
僧侶に過去帳を記入してもらう場合
基本的に、過去帳は個人で記入しても構いませんが、お願いをすると別途お布施がかかる場合があります。
※「過去帳(かこちょう)」とは、故人様のご法名などを記載する帳面のことを指します。一般的には、主浄土真宗で使用され、ご先祖様の御法名が記されてます。
てらくるとよりそうお坊さん便の特徴
どちらもまずは、公式サイトの予約フォームから申し込みを行うことができます。
てらくるとお坊さん便、サービス内容や料金に大きな違いはありませんが、それぞれどのような特徴があるのか見てみましょう。
てらくるの特徴
■全国で仏教主要宗派を手配可能
■お布施は御車代や御膳料も込みで、明確
■仏壇の開眼・新しいお墓の墓石開眼と納骨も対応
■複数名の法要も一度に行える
■仏具一式は小さな仏具屋さんで購入できる
※てらくるは、浄土真宗、真言宗、天台宗、曹洞宗、日蓮宗、臨済宗といった仏教主要宗派の手配が可能なので、全国のお葬式に対応できます。
この宗派指定にも特に料金はかかりません。
お坊さん便の特徴
■日本全国47都道府県のどこでも手配が可能
■お布施は御車代や御膳料も込みで、明確
■手配される僧侶とのお付き合いは1回きりで、檀家になる必要はない
■電話での法要が可能
■お坊さん便、LINEでお坊さんと法事を自動マッチング 「お坊さんスマート手配システム」を運用開始
お坊さん便の特徴としては、よりそうのモットーでもある明朗会計に重点を置き、できるだけわかりやすい料金を提示している点です。
その他、電話法要やLINEでのマッチングシステムなど、次々と新しいサービスを導入していることが特徴と言えます。
申し込み方法を確認
どちらもまずは、公式サイトの予約フォームから申し込みを行うことができます。
予約後オペレーターやお坊さんから連絡が入るので、必要な物などの確認を行います。
支払いの方法
「お坊さん便」は、現金の手渡しに加えてクレジットカードので支払いが可能です。
「てらくる」は、現金手渡しのみとなります。
※現金でお布施を渡す場合は、おつりがないようにあらかじめ白い封筒に入れるようにしましょう。
お坊さん派遣のお坊さんって実際大丈夫?
「お坊さん便」と「てらくる」に登録されているお坊さんは、僧籍簿といって僧侶の資格を持っている人が登録をしています。
また、登録の際は実際に面接などを行い、きちんと確認を取っているので資格のないお坊さんが来るということはありません。
また、個人的な布教や檀家への強要や誘いも禁止行為となっているため、その点安心できますね。
住職から見た僧侶派遣サービス
住職から見たお坊さん派遣サービスですが、率直なところ、今後はかなり需要が広がると感じています。
同時に、お坊さん便に登録している住職も増えているのも事実です。
これからはその枠を住職が取り合うような形で鎬を削る、そんな時代になるかもしれません。
しかし、登録しているお坊さんたちは評価を上げて、よりよいサービスを提供しようとしますから、結果として利用する側にはメリットとなります。
私達お寺側もおちおちしていると、あっという間にそういったサービスに人が流れ、需要が亡くなっていくという危機感を持つことになります。
そういった意味で、利用者側、お寺側双方にメリットがあるサービスだと個人的には感じています。
いずれにしても、今後お坊さん派遣サービスは現在のニーズに合ったサービスであり、今後も拡大していくでしょうから、利用してみる価値はあるのかもしれません。
住職としては、料金の面やクレジット払いや明朗会計をすすめている、お坊さん便に一票を投じたいと思います。
コメント
一日葬を「小さなお葬式」でお願いした流れで、四十九日、初盆と同じ僧侶に来てもらってますが(「てらくる」経由)、「お坊さん便」のほうが布施の額が安いと思うので、次回から変更するって、ありなんでしょうかね。当然、僧侶が変わってしまいますが。
「てらくる」と「お坊さん便」の両方に登録してる僧侶っているんでしょうか?
「お坊さん便」で僧侶を呼んだら、同じ僧侶だったら、バツが悪い気もする。
コメントありがとうございます。
両方に登録している僧侶もいると思いますね。
僧侶もある程度割り切っていますから、あまり気にされなくて良いと思いますよ。