お坊さんに支払うお布施の料金って不明瞭で謎に包まれていると感じている方も多いと思います。
いったいいくら包めばいいのか?また最近以下のことでお悩みの方にとって、必ず有益な内容となります。
現役住職の私が、小さなお葬式におけるお坊さんへのお布施や、料金を暴露(?)します(笑)
実際にこの辺りの事を赤裸々なお話する住職はあまりいないと思います。
■小さなお葬式で菩提寺にお願いした場合の料金と住職派遣サービスの料金の比較
■謎が多いお葬式でのお布施についてとお寺の内情
今回はお寺とのお葬式の闇、タブーとも言えるお布施についてのお話です。
しかし、私が求めるのはお寺との透明性。不透明だからこそ不信感が生まれると考えています。
結論から申しますと、お寺によってお布施の料金は変わること、寺院派遣サービスを利用することで、料金は大きく節約できます。あくまで、住職である私の経験と私のお寺での料金というのとなので、参考にしていただければと思います。
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※2024年2月23日記事更新
小さなお葬式でお坊さんへのお布施はいくら包めばいいの?
まず、小さなお葬式ではお坊さんにかかる料金は、以下のどちらかによって変わります。
1、小さなお葬式で寺院派遣サービス【てらくる】を利用する
2、菩提寺(お世話になっているお寺)にお願いする
小さなお葬式内の僧侶派遣サービス【てらくる】を利用する場合
小さなお葬式には【てらくる】という僧侶派遣サービスがあります。簡単に言えば、全国の寺院派遣サービスに登録しているお坊さんをマッチングさせて、当日に定額でお葬式を仕えてもらうというサービス。
定額で内容も分かりやすいので、いくら払えばいいのか、というお葬式におけるお布施に対する永遠の疑問をあっさり解決できるものです。
てらくるのメリット
住職派遣サービスの最大のメリットは、お坊さんに対してのお布施の額が明確という事につきます。
戒名代とか、お車代とか、諸々あって正直わかりにくい!実際に、住職の私から見てもややこしく、ご無礼にならないようにと気を使ったご遺族から、このお布施の額についてはよく尋ねられます。
1、お坊さんに支払うお布施が定額かつ明確
2、菩提寺にお願いした場合のお布施の約半額になる
3、お布施について気を使う必要がなく、故人とのお別れに集中できる
僧侶派遣サービスてらくるは、小さなお葬式が展開するサービスですが、その他よりそうのお葬式が展開するお坊さん便も人気が高いです。
両サービスを比較した記事を書いているので、ぜひチェックしてみてください。
2、菩提寺(お世話になっているお寺)にお願いする
お世話になっている菩提寺がある場合、基本的には小さなお葬式のプラン外の料金がお布施として必要になってきます。全国の平均としては、47.6万円と言われていますが、これは地域によっても変動します。
地域 | お布施の額 |
北海道・東北地方 | 15万円 |
関東地方 | 20万円 |
近畿地方 | 20万円 |
中国地方・四国地方 | 15万円 |
九州地方 | 15万円 |
上記の地域によってのお布施の額を下の表の①に当てはめて計算してみてください。大体50万円前後になるはずです。
ご葬儀で住職に必要な費用 | 内容 | 料金 |
①お布施 | 読経料 | 15万円~30万円 |
②御膳料 | ※会食につかないお坊さん | 5,000円 |
③御車代 | 住職への車代 | 5,000円 |
④お心づけ | チップ | 5,000円 |
⑤戒名※ | 戒名を頂く場合必要 | 15万円~30万円 |
※戒名はお寺や宗派によって大きく異なります
私の感覚では、一般的なお葬儀であれば、お坊さんの人数にもよりますが、やはり15万円~20万円というお布施が多いです。
お布施とは
余談ですが、お布施とは、「布施」といわれるように施しを包むということになります。ですから、原則として相手への見返りを求めないので、値段を決めず気持ちを渡します。
また、大前提として、お葬式のお礼はお坊さんへのお礼という意味ではなく、お寺のため、ご本尊へ捧げるという位置づけになります。ご本尊はお寺をお守りしているわけですから、お寺の運営維持、活動によってご本尊をお守りするためとも言えますね。
よく【お気持ちで】という言葉が出てきますよね?この値段をあいまいにする理由は以下の三点。
- 宗教法人なので、はっきりとした料金を提示できない
- 檀家さんが想定していった額より安くなる可能性がある
- 檀家とお寺との関係が悪くなる
宗教法人なので、はっきりとした料金を提示できない
お寺は非営利の宗教法人の団体ですので、お葬儀も含め宗教行為という扱いになります。つまり、商売ではないので、具体的な金額を提示することは宗教法人としての活動内容と整合性が取れなくなってしまうのです。そこで、便利(?)なあの言葉がでてくるわけです。
檀家さんが想定していった額より安くなる可能性がある
思った以上にお葬式の費用が高かった、という話は聞きます。しかし、安く済んだとなることはお寺にとってもあまりいいことではありません。
高くても檀家さんやお葬式を御願いした方は払わなければという義務がありますが、安く提示してしまうと、それ以上お支払いしますとはならず、あ、思ったより安かった!とその金額で決まってしまいますよね?
決してお寺が設けるためではなく、維持のためにお布施がやはり必要なんです。さらに、安かったと思われることは、お寺のブランド力の低下にもつながりますよね。
その面から、お気持ちでという事になるのです。
檀家とお寺との関係が悪くなる
お寺側とて檀家さんともめたくはありません。一番トラブルになるのがこのお布施の額ですから、できるだけ荒波立てずにしたいのが本音です。そこで、高額を提示してしまうとトラブルになります。ですから、お寺のお気持ちでの後には、
「お気持ちで。もめたくはないので、高くとは言わないけれど、大体の相場の料金は調べて安すぎる額にはしないでくださいね。」
こういった含みがあることを覚えておいてください。
お寺の非課税問題
せっかくなので、お寺のお布施についてもう少し詳しく話しましょう。
お寺って宗教法人だから非課税でしょ?
これ、半分あっていて半分間違っています。お寺のお坊さんはみな、お寺という場所から給料を頂いています。会社からサラリーマンがお給料をもらうのと同じ感じです。
当然、その給料には一般と同じ所得税がかかっています。
しかし、一般の会社と違うのはお寺本体に対して支払われるお布施などが非課税なのです。会社でいう法人税という概念がないということになります。
また、宗教法人は固定資産税についても免除されます。ずるい!!と言われてしまいそうですが、お寺の広大な敷地に固定資産税がかかると、日本中のお寺の半分以上は破産します。建物自体が大きく維持費もかかることから、この辺りが優遇されているのですね。
じゃあその税金がかからない土地を使って駐車場にすれば、大儲けできるじゃないか!
はい、理論的にはその通りです。しかし、宗教法人が行う34種の収益事業というものがあり、例えば駐車場経営、アパート経営などそれらに該当する業種は税金がかかる事業の対象となります。
このあたりが非常にわかりにくく不透明なところでもあるので、勘違いをされやすいのですが、私達住職もきちんとは納めているのですよ(笑)
戒名とは
戒名とは、亡くなったのち極楽浄土へ行き、仏の弟子になったしるしとして授かるもので、死後の名前とも言えるでしょう。
死したのち、仏の世界で仏門にはいるという考ですから、その道の専門家、つまり先祖代々お世話になっている菩提寺に戒名をつけてもらうのが一般ですね。
また、戒名は、その寺院や宗派によってランクがあり、値段が変動します。そのため、一口に戒名といっても費用に大きな差が出るのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
後半は暴露的な内容になってしまいましたが、お寺側のこうした現状も知っておくことで、【お布施】に対する意識も変わりますね。
もしお寺側に不信感がある、また今後はお寺と付き合うことなく、それでいて法要などはきちんと行っていきたいという方には、” title=””>僧侶派遣というのも選択肢の一つではないでしょうか。
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